風仙の中国語不定期日記

中国語といえば、高校生の時に漢文の授業を受けたきりだったのですが、中国人の嫁さんをもらったので、年甲斐もなく中国語を勉強することにしました(^^;;;

このページでは、中国語の勉強で感じたことを、脱線しながら不定期に書き連ねます。


  1. 中国語の音声表記
  2. 中国語と英語の文法は似ているか?
  3. 中国人妻のために最初にしてあげたいこと
  4. 中国武侠小説
  5. 中国人の間違い日本語
  6. 意外な中国へのお土産
  1. 3度目の包頭行き
  2. 夜行寝台バス
  3. 中国の農産物
  4. 中国の包丁
  5. 你好」の起源
  6. 「依山島為国邑」とは?
    ※加筆して独立ページ(2015/04/05)

中国語の音声表記

中国語の音声表記には、拼音(ピンイン)というアルファベットと声調記号を併用た方式が使われます。しかし、なまじアルファベットを使うばかりに誤解しやすい点もあります。

例えば中国語には、「p」←→「b」、「k」←→「g」、「t」←→「d」の対立がありますが、中国語を勉強してみて驚いたことに、清音・半濁音・濁音の対立ではなく、有気と無気の対立です。つまり、呼気を激しく出せば「p」や「k」「t」、そうでないときは「b」「d」「g」なのです。20年くらい前に北京のアルファベット表記が Peking から Beijing に変更された時、何故そんな変更をするのかと不思議に思いましたが、中国人には「P」では相当違和感があったのだろうと今頃腑に落ちました。

また、「si」「zi」「ci」は、「スィ」「ズィ」「ツィ」ではありません。口の形は違うけれども、日本人には「スー」「ズー」「ツー」のように聞こえます。

(2007/05/16)
夫婦の呼び方

標準の中国語では、夫は「丈夫 zhangfu」、妻は「老婆 laopo」ですが、家内や家内の友人たちは、夫のことを「老公 laogong」と言います。香港映画で話される広東語からの借用語で、一種の流行語になっているようです。日本語では「老公」というと水戸のご老公、すなわち水戸光圀を思い浮かべますし、「老婆」では本当におばあさんを思い浮かべてしまいます。でも、中国語では「老」必ずしも「old」の意味ではなくて尊敬の意味があるらしく、教師は年齢に関係なく「老師 laoshi」、狼は「老狼 laolang」、虎は「老虎 laofu」となります。「愛人 airen」ということばは、日本語ではやや穏やかではない意味がありますが、中国語では「配偶者」であって、不倫とは関係がありません。でも夫婦が相手を呼ぶときには使わないようです。

では、夫婦がベッドで互いに何と呼ぶかというと......これを公にすると、家内が中国に帰れなくなるのでやめておきます(^^;;;

(2007/06/09)
中国語と英語の文法は似ているか?

よく中国語は英語に似ていると言われます。基本的な語順がSVO、即ち、主語→動詞→目的語だからです。しかし、SVOという語順は世界の言語の約4割を占めるので、語順が似ているからといって、中国語が英語に似ていると言うことにはならないと思えます。

逆に中国語を勉強するにつれて、英語との文法的相違の方が目についてきました。

  • 中国語には格変化がない。
  • 中国語では疑問詞は文頭に置かない。
  • 中国語では特別の助詞を文末において口調を整えることがある。
  • 日本語の数詞は欧米人の日本語学習者にとって悩みの種であるが、中国語は日本人にとっても難解な量詞体系を持っている。
  • 中国語には関係代名詞がない。
  • 中国語では助詞で時制を表現する。
  • 中国語では、直接目的語を動詞の前に置くとき、介詞という英語の前置詞みたいな物を利用する。
  • 中国語には be 動詞に相当する単語がない。「是」は名詞句同士を結ぶのであって、名詞句と形容詞句を結ぶのではない。
      例: ○他是我父親. ×我是很高興.
  • 中国語には、形式主語や仮目的語がない。

ということで、中国語と英語は文法的にもあまり似ていないと思えます。

(2007/08/07)
中国人妻のために最初にしてあげたいこと

中国女性と結婚しても、その女性が留学生だった場合は、言葉だけでなく、留学期間中にいろいろと生活の知恵も身につけているでしょうから、あまり心配はいらないでしょう。しかし、私の家内のように、私とお見合いする前は普通の会社員や店員だった場合は、本人は気がつかなくても、夫として是非してあげたいことがあります。

  • 携帯電話を持たせる。

    買い物や散歩などで一人で外出する時に、道に迷ってしまうことがあります。そんなときに家族や友人・先輩中国人妻にSOS連絡できます。

  • 中国語対応の電子辞書を買う。

    中国語対応の電子辞書は、3〜4万円と紙の辞書よりも高いですが、検索が圧倒的に速いです。コンパクトなのでハンドバッグに入れても苦になりません。

  • 外国人向け(できれば中国人向け)日本語の教材を買う。

    これは言うまでもありません。

  • 印鑑(銀行印)をつくる。

    中国人は印鑑の習慣を持ちません。署名で済ませてしまいます。しかし日本では、印鑑がないと銀行口座を開設できず、ある程度の規模の会社で働こうとしても労働契約書に押印することができません。給与振り込みにも困ります。

  • 銀行口座を開設し、キャッシュカードを持たせる。

    妻に日本で自分自身の財産を持たせるという意味で重要です。会社で働くときも給与振込先になります。

  • suica/PASMOカードを持たせる。

    いちいち駅で切符を買うのは面倒です。JRと私鉄の間で互換性ができて便利になりました。\3,000〜\5,000 チャージし、残高が \1,000 を割るようになったらまたチャージすればよいでしょう。

  • パソコン+インターネットの環境を整える。

    パソコンは、それ自体でビジネスの道具になったり、メールや様々な検索、趣味やゲームにも活用できますが、インターネット接続環境をブロードバンド(ADSLまたは光回線)にすると、Skype(スカイプ)を利用して中国の固定電話・携帯に電話が安くかけられます(1分間約3円)。中国側でもSkypeを利用すれば無料で電話・映像通話ができます。

(2007/11/01)
中国武侠小説

「倚天屠龍記 1」表紙画像この半年ばかり金庸の武侠小説にはまっています。もちろん中国語の原書を読むような語学力を持っていないので、徳間文庫から出ている翻訳が頼りです。で、今文庫版最新刊(1月5日発売)の「倚天屠龍記 1」を読んでいます。今回第1巻と第2巻が同時に発売されたので、来月初旬には第3巻が発売されます。

金庸の文庫化されている作品は次の通りです。

  • 射G英雄伝(射雕英雄伝) 全5巻
  • 神G剣侠(神雕剣侠) 全5巻
  • 秘曲 笑傲江湖 全7巻
  • 連城訣 上・下
  • 侠客行 全3巻
  • 書剣恩仇録 全4巻
  • 碧血剣 全3巻

他にまだ文庫になっていない作品として「鹿鼎記」「天龍八部」などがありますが、日本の剣豪小説とヒロイック・ファンタジーと封神演義以来の演義の伝統を足して2で割ったような(「3で割ったような」でないことに注意!)面白さが味わえますので、騙されたつもりでちょっと読んでみて下さい。なお、「雕」「G」「倚」の字は、シフトJIS(文字コード)ではやや問題があるので、ネット上ではよく懐かしの倍角文字(「周鳥」など)やカタカナで書かれています。

(2008/01/06)
中国人の間違い日本語

中国語は、日本人にとって特に四声など発音の点で難しい言語ですが、逆に日本語も中国人にとって難しいようです。

  • 「え」を「ai」に近く発音してしまう。
  • 「う」を「wu」と発音してしまう。
  • 清音と濁音の区別がよくできない。
  • 欧米語系の外来語をなかなか覚えられない。
  • 接続詞が理解困難。
  • 複数の読み方のある漢字の読み方を間違える。
  • 可能の助動詞「る」「られる」をうまく動詞と繋げられない。

中国人ならではの独特な表現もあります。

  • 「頭を抱える」の代わりに「頭大きくなった」。
  • 考えが常識外れであることを「頭びょーき」。
  • 「○○する人が△△する」の代わりに「誰○○する、誰△△する」。
(2008/01/27)
意外な中国へのお土産

外国人が買う日本のお土産といえば、何と言っても電気製品です。秋葉原などはかつてパソコンショップだらけだったのが、この数年免税店だらけになってしまいました。

でも、春香が今月19日の中国帰国にあたって買った物は、友達にあげるシャンプー&リンスと自分が家族と食べるお味噌。欧米人だったら顔をしかめて飲まない味噌汁も、中国人である春香は平気なのです。

結婚の紹介をしてくれた元中国籍の久保さんに聞いたら、彼女などは帰国の度にお味噌のパックを数個買って行き、1つは自分で食べ、残りは妹などの親戚や友人にお裾分けするそうです。なんでも、中国にも当然お味噌があるけれど、美味しくないんだそうです。料理自慢の国なのに何とも意外な話でした。

(2008/06/09)
3度目の包頭行き

春香が帰るのは今月19日ですが、私も来月には春香に1ヶ月遅れで包頭に行きます。7月18日お昼前後成田発の格安航空チケットが売り切れだったので、仕方なく午後6時頃のNW航空で北京に行くことになりました。北京時間午後9時35分に北京首都空港到着なので、もうホテルに直行するしかありません。午後6時台が包頭行き最終フライトとは......(;_;)。しかも7月下旬は学校が夏休みで学生たちが帰省や旅行で列車を使うので、夜行列車の切符を取れそうもありません。

というわけで、目出度く夜行寝台バスに乗ることになったのでした。これは春香がお父さんとデパートのテナントをしていた頃、1ヶ月に数度は商品仕入れのために使った交通手段です。2年前には片道150元だったそうですが、商用旅行でない素人は500元取られることもあったらしいです。恐らく今は200元近くになっているでしょうが、航空料金に比べたらずっと安いです。

(2008/07/10)
夜行寝台バス

前回から1年3ヶ月以上間が開いてしまいましたが、上記のような状況で北京から夜行寝台バスに乗ることになりました。

夜になってから北京首都国際空港に着くと、春香と佳恵(春香の姪)、春香の友人が出迎えてくれました。4人でタクシーに乗って北京に行き、北京動物園近くのホテルに投宿。なんとか青年濱館という名称で、外国人はまず泊まらないところです。

翌日4時頃に起きて、万里の長城・明十三陵行きのバスツアーに潜り込みました。佳恵はまだ万里の長城に行ったことがなかったのです。昼食や帰りに翡翠が売り物の売店に寄ったりしながら無事夕方北京中心部に戻った後、いよいよ寝台バス探しです。

北京駅の南東約500メートルくらいの所に広大なバスターミナルがあります。しかし、春香は更に数100メートル離れたところにみんなを連れて行って、豪華仕様のバスに乗せました。

バスの中は、左右の窓側と中央の3列に上下2段の簡易寝台が並んでいました。寝台は完全な平らではなく、背中から頭にかけての部分が盛り上がっていて、下に後ろの人の足先が入るようになっていました(下図参照)。
寝台バスのベッド略図

というわけで、バスの中では冷房も効いてかなり快適でしたが、問題は道中のトイレ。中国であるとはいえ、高速道路のパーキングエリアなのだから水洗になっていると思いきや、全くの期待はずれ。私が小学校低学年の時に勉強した、解体寸前のおんぼろ校舎並みで、近づくとツンと臭い、見ればまさに厠。そういえば中国語のトイレも厠所(cesuo)というのでした(^^;;;

(2009/10/22)
中国の農産物

中国では、農産物の価格が非常に安く抑えられています。そのせいか、日本と違って少量ずつは売っていません。例えばリンゴ(pingguo)などの果物やジャガイモ(tutou)は箱単位で買うことが多いそうです。スイカ(xigua)は1個丸ごと買いますが、それでも1個6元と安いので、夏にはどこかに行くたびにスイカの歓待となります。

牛乳(niunai)は、よく病気見舞いに持って行くのですが、ケースごと受け取った方は、どうやって消費するか悩むそうです。

柿(shi)は、春香の故郷の内モンゴル自治区では穫れません。そこで産地の南部から輸送するわけですが、冷凍して輸送するのでスーパーで買うときも凍っています。春香はそんな冷凍柿でも大好きなので、日本の凍っていない柿には全く目がありません。

また、春香はバナナ(香蕉 xiangjiao)も大好きで、日本人なら数日経たないと食べ頃にならないと思うような若いバナナでも平気で食べてしまいます。

面白いのは、トウモロコシ(包頭辺りの方言で「包米=baomi」)に対する反応が30代までと40代以降で分かれることで、30代までの人たちは特に偏見を持ちません。しかし、40代よりも年を取った人たちは、トウモロコシが大嫌いです。彼らは1960年代の、穀物が不作なのにソ連から借款の返済を求められて、中国政府がなけなしの穀物で返済した時代を経験しています。当時、農村に親戚があった家庭の子どもたちは農村の親戚で育てられました。農村では、都市ほど深刻な食糧難ではありませんでしたが、選り好みをしなければの話でした。彼らはトウモロコシの粉で作った不味い食べ物を食べざるを得ませんでした。そして、食糧事情が良くなった現在では、トウモロコシを見る度に当時の不味い食事を思い出し、嫌悪を露わにするのです。

(2009/11/24)
中国の包丁

今年の6月中旬に早めの夏季休暇を取って家内(春香)の帰郷先の包頭に行きましたが、お土産に日本の三徳包丁と砥石を持って行きました。もちろん、刃物は航空機の客室内に持ち込めないので、手荷物ではなく、託送する旅行鞄の中に入れました。

実は春香は、結婚前、中国ではあまり料理をしなかったので、料理は日本に来てから覚えました。だから、中国人のくせに中国の包丁が使いにくいと嘆き、里帰りしても料理をする気にならないのです。

三徳包丁と中華包丁 右の図は、三徳包丁と中国の包丁(中華包丁)を図にしたものです(下手な図でご免なさい)。日本にも刃の部分が長方形の包丁はありますが、中華包丁は、「高さ÷刃渡り」の比率が大きいのが特徴です。

中国では、リンゴや梨、桃などの果物を皮を剥かずに食べますが、その理由は包丁の形にあるに違いありません。あの幅の広い包丁で親指の腹を添えて皮を剥くなどという芸当は想像できません。

もっとも、春香は三徳包丁でも果物の皮を剥くのが下手で、私が剥いてあげる羽目になります。 私などは、ジャガイモの皮もピーラーではなく、包丁で剥くのに......。

(2011/08/28)
你好」の起源

中国語学習者にとって「你好」は最初に教わる単語のひとつです。特に中国語を学習しなくても、「你好」くらいは常識として知っている日本人も多いでしょう。

しかし、「こんにちは」は、ドイツ語で「Guten Tag」、フランス語で「Bonjour」、イタリア語で「Buon Giorno」、いずれも直訳すると「良い日」です。日本語の「こんにちは」にしても、「こんにちは良い日ですね。」という文の省略です。

ということで、ひょっとして中国語でも大昔は「良い日」という意味で「日好」だったのかも知れないと仮説を立てました。

  • 現代標準中国語Pinyinの「r」は、日本語音読みのナ行やジャ行に対応している。
    例:然「ran」、若「ruo」、汝「ru」、入「ru」、熱「re」、人「ren」、冗「rong」
  • 「日」の現代中国語Pinyinは「ri」であるが、上記の法則から考えると、かつて「ni」であっても不思議はない。現に日本語には「ニチ」という音読みもある。
  • 現代中国語では形容詞は名詞の前にあるが、殷の頃までの古代漢語では、タイ語のように名詞→形容詞の順であった(タイ語と中国南部からタイにかけて分布する少数民族の言語は「タイ・カダイ語族」を形成する)。

ということで、いい加減な証明(妄想)ながら、「你好」は本来は「日好」であったのかも知れないと思えてきました。

(2011/09/24)