ランニングへの道
更新:2024/02/26|作成:2022/01/03
ジョギングとランニングの違い
なんとなく使っている「ジョギング」と「ランニング」ですが、次のような違いがあります。
- ジョギング
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楽なペースで走ること、特に 1 km あたり6分(06:00 min/km = 10 km/h)よりも多くの時間をかけて走ることを指します。体力維持、健康増進、ダイエットの一環(消費カロリー増)のためであることが多いです。
- ランニング
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速さやタイムを意識して走ること、特に 1 km あたり6分(06:00 min/km = 10 km/h)以内で走ることを指します。部活や中・長距離走、マラソン・駅伝、市民マラソンのためのトレーニングのためであることが多いです。
私の場合、信号待ちしていないときキロ4分半~5分くらいで走るのでランニングと言えそうですが、キロ3分前後で走るマラソンや駅伝の選手と比べたら月とスッポンです。
ジョギング・ランニングの動機
私がランニングを始めたきっかけはダイエットです。2年にわたって低山ハイクに勤しんだ結果メタボからは脱出しましたが、内臓脂肪レベルがまだ 10 前後と年齢相応に高かったので、それをなんとかしたかったのでした。
中高年になると体脂肪の多さが問題になるので、同じような動機の方も多いと思います。また、
- 体育の持久走の成績を良くしたい(学生)
- 学生時代運動部に入っていて、とにかく体を動かすのが好き
- 他のスポーツのための体力作りがしたい
という方もいるでしょう。そして、やってみたらハマってしまった......人類は、しつこく追いかけることで猛獣から獲物を横取りして進化した面もあるので、それが本能というものです。
他のスポーツではなく、ジョギング・ランニングを選んだ理由は、
- 学齢期~中高年の人は病気や怪我でなければ走る能力を持っている
- 個人で行うスポーツなのでひとりで始められる
- ウェアや用具が比較的安い
といったところでしょう。
頻度と距離
さて、いよいよ本題です。
運動習慣がなくて中年太りになってしまった人、健康診断で中性脂肪値、血糖値などに注意信号が出てしまった人は、生活習慣を改善しなくてはなりません。具体的にはジョギングが手頃です。
運動能力は個人差が大きいので、誰にも当てはまることではありませんが、従来運動習慣がなかった人は次のような段階を踏めば良いと思います。
- 各段階共通
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- 走る前には最低でも膝の屈伸運動とアキレス腱伸ばしを行う。
- ストレッチ運動もできれば理想的。
- 筋肉痛にはお風呂でマッサージ。
- 第1段階(最初の2週間)
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- 運動する習慣を付ける(理想は悪天候でなければ毎日)。
- 距離は 0.5~1.0km。
いきなり 5km、10km と長い距離は走れないものです。私も最初は1回に 1km 弱しか走れませんでした。0.5~1.0km 走れればまずまずです。
- 第2段階(3週目~5週目)
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- 週4、5回走る。
- 少しずつ距離を伸ばし、5週間目の最後は 3~5km を走る。
がに股や内股で走ると、この段階で膝や足首を痛めることがあります。痛みを感じるようになってしまったら整形外科や整骨院に行きましょう。
- 第3段階(2ヶ月目)
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- 毎回 5km、週4、5回走る。
- キロ6分台。
この段階から多少ペースを意識しましょう。
- 第4段階(3ヶ月目以降)
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- 週4回 5km + 週1回 7~10km。
この段階になると体重もはっきりと減少し始めるでしょう。
- オプション
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- 週4、5回 10km。
- キロ6分に挑戦。
キロ6分以内で走れればもうランニングです。ランニングにはまってしまったら、もう市民マラソン大会を目指して走るしかありません(^^;;;
長距離の走り方
次は走り方の問題ですが、まず故障しないようにしましょう。故障してしまったら、治るまで走れず、体脂肪を燃焼して痩せることもできなくなります。
故障を防ぐには、
- がに股や内股で走らない(足を真っ直ぐ前に向かせて走る)。変な方向から膝に力がかかると膝を痛めます。
- 下り坂では無理に速く走らない。当然ですが、足の回転が間に合わなくなって転倒します。
- 膝を無理に伸ばさない。足を無理に伸ばすと、着地のショックをまともに膝で受けることになります。
です。それでも不幸にして足を痛めてしまったら、整形外科や整骨院の世話になりましょう。
次はフォームです。ただし、ジョギング~ありきたりの市民ランナーのレベルの話であって、本格的なアスリートには必ずしも当てはまりません。
- 足裏の全体で柔らかく着地(ミッドフット接地=フラット接地)する。大学の駅伝選手や実業団のマラソン選手を真似して足裏の前半分だけで接地(フォアフット接地)すると、脹ら脛の負担が増して疲れます。
- 前2つの項目にも関連するが、足首を柔らかく使う。足首が硬くなっていると前脛骨筋にすぐ疲れが溜まって長距離を走れなくなります。
- 背筋を伸ばし、上体を立てて走る。前方 10~20m 先を見る感じです。
- 膝下から力を抜く。必要以上に歩幅が大きくなるのを防ぎます。
- バタバタと大きな音を立てず、静かにしなやかに走る。シューズのトラクションのロスに繋がります。
- 太腿を引きつけない。短距離走ではありません。
- 必要以上に上下動しない。ただし、すり足になってもいけません。
- 腕は大袈裟にならない程度にリズミカルに振る。なお、位置が高すぎると腕が疲れるので注意しましょう。
3番目は走るペースについて。上の方で既に少し使ってしまいましたが、ジョギングやランニングでのペースは、時速ではなくキロあたり何分という言い方をします。
- ジョギング初心者
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キロ8~7分(時速7.50~8.57km)。それより遅く走るのは、かなりの肥満であるか、LSD(long slow distance)というフルマラソン完走に向けた特別の練習方法です。
- ジョギング(人並み)
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キロ7~6分(時速8.57~10.00km)。男性ならばジョギングを始めたばかりでもキロ6分程度で走れるかも知れません。
- ランニング初級者
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キロ6~5分(時速10.00~12.00km)。市民マラソンの参加者の最ボリューム層です。
- ランニング中級者
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キロ5~4分(時速12.00~15km)。市街地で走っていると、学生以外にはほとんど抜かされません。なお、実はキロ4分半に大きな壁があり、中年以上の年齢になってからランニングを始めたのではなかなか数 km 以上をキロ4分半以内で走ることができません。
- ランニング上級者
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キロ4~3分(時速15~20km)。学生の時から陸上競技をやっていたような本格的なアスリートです。これより上は大学・実業団の現役長距離ランナーです。
ランニング・アプリとランニング・ウォッチ
ランニングやジョギングをするときは是非スマホのランニング・アプリやランニング・ウォッチを活用しましょう。
ランニング・アプリとしては次のものが有名です。無料でも使えますが、有料登録することで広告が入らなくなったり、機能が追加されたりします。
- adidas Running:アディダス
- Runkeeper:アシックス
- Nike Run Club:ナイキ
- Strava:独立系アプリ開発会社
- TATTA:市民マラソン運営の RUNNET
上の3つはスポーツ用品メーカーの開発・提供で、GooglePlay や App Store からダウンロード出来ます。私は2017年11月から adidas Running(旧 Runtastic)を有料登録で利用しています。
ランニング・ウォッチのメーカーには、Garmin、Suunto、Polar などがあり、いろいろなモデルが発売されています。一般のスマート・ウォッチにも基本的な計測機能はあるでしょう。
Garmin Connect のようなランニング・ウォッチとスマホを連携するアプリもあります。
ランニング・アプリやランニング・ウォッチを利用すると、
- 走ったコース
- 区間ペース
- 距離
- タイム
- 高度変化
- 心拍数(対応機種)
- 消費カロリー(推定)
- 気象条件
が GPS を使ってセッションごとに記録され、自動的に集計されます。多くのアプリでは外付の心拍数計との連携も行われますが、一部のランニング・ウォッチは心拍数計機能を内蔵しています。有料になるかも知れませんが、タイムやペースをアナウンスしてくれるアプリ、ウォッチもあります。アプリによっては SNS 連携機能もあります。
シューズとウェア
まずシューズですが、習慣的に走るようになったら、一見似ていてもスニーカーは避けましょう。スニーカーはクッション性が少なく、着地のショックが膝を直撃するので、膝や足首の関節を痛めます。スポーツ用品メーカー各社から発売されているランニング・シューズを着用しましょう。
ランニング・シューズを初めて買うときは、まず大型スポーツ用品店で足型を計測してもらいましょう。足型は特に足幅が重要です。D とか 4E とかという、あれです。欧米メーカー製は細め、ミズノなどの国内メーカーは広めという評判ですが、実際に履いてみて店員さんのアドバイスをもらいましょう。
プロネーション(脚の傾き)にも注意しないといけません。補整機能のあるシューズもありますし、ソールで調整することもできます。私は幸か不幸かニュートラルのシューズ付属のソールで問題ないようですが......。
走力別では初心者向け、初級者向け、中級者向け、上級者向け、エリート向けがあるので、走力に見合ったものを履きましょう。ジョギング初心者がエリート向けのシューズを履いて走ったら故障しやすいです。初心者向けでも小売り希望価格は12,000円~15,000円だと思いますが、型落ち品ならば半額で買えたりするので狙い目です......って私のことです(爆)
一度ぴったりなサイズのシューズを見つけたら、同モデルや後継モデルはネットショップで安心して買うことができます。
ウェアは、吸水速乾性のものが条件なので、事実上ポリエステル製、或いは伸縮性を持たせるためにポリウレタンを 10% 程度混紡したものとなります。
- 通年
-
- 半袖Tシャツ
- ショートパンツ(インナー付)/ショートタイツ
- ショート(or ハーフ)パンツ(インナーなし)
- ロングタイツ(UV対策)
- スポーツブラ(女性)
- スポーツ靴下
- 冬~初春用
-
- 長袖Tシャツ
- ジャージ
- ウィンドブレーカー
- ロングタイツ(防寒)
- 手袋
- アームウォーマー
- オプション
-
- ウエスト・ポーチ
- ランニング・キャップ
- サングラス